劣等感と優越意識

日本人がカツラをかぶる訳、カツラを嫌がる訳 7/12
(ハゲとカツラに関する日本人の意識の考察)


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ドイツの市場調査会社GfKがドイツ、メキシコ、日本など22カ国・地域で27000人に行った外見に関する満足度の調査リポート結果では、自分の外見への満足度が最も低かったのは日本だったそうです。

自分の外見への満足度はその国での社会心理を示しています。日本人は、コンプレックスを持ちやすい国民といえるでしょう。

人の評価が気になる、人と違いがあることを恐れる国民性を持つ日本人。

いつも人と自分の優劣を比較しており、物事の判断基準が「自分がどう思うかではなく、人がどう思うか」である。

そんな傾向が日本人にはあり、それゆえに確固たる自信がなく劣等感を持ちやすいのかも知れません。

そして日本人は、自分が見下されない様に必死で自分を守って生きているのかも知れません。

コンプレックス意識が強く、自分が他人から見下されることを恐れて、自己防衛のために先に人を見下して優越感を得るというようなことで自分の意識の安定させようとしているのでしょう。

大人社会では、ちょっと少数派である「ハゲた人」を蔑むことで、からかう方は自分を高いところに置きたいのです。

自分がどう思われているか不安で仕方ない、自分の現状に自信を持てない。その不安を埋めるために、「ハゲ」という言葉で攻撃する側の人は、他人を馬鹿にするという行動を取って自身の安泰を保つというようなことを無意識でやっているのでしょう。

髪は顔の真上という最も目立つ場所にあり、あるかないかはっきりとわかります。「ハゲ」は、大人になって一部の人だけがだんだん失うものですし、ふけて見えるようになり容貌の変化がわかりやすいので区別する尺度として利用しやすいのでしょう。

競争の激しい男性社会では特に、「ハゲ」という用語は人を貶めるための便利な言葉になっているよう思います。

他の価値基準ではかなわない相手に、「ハゲ」という言葉を持ち出してきて自分に優越意識を持とうとしているのでしょう。

ハゲることは、お金がある人でも偉いといわれる立場の人でもあらがうことができません。

反対にお金持ちであるとか社会的地位というような基準では自慢するものを持ってない人でも、自分を高い位置に置くための材料として「ハゲているかどうか」は利用できるのです。

例えばお金や学歴といった基準で普段虐げられていると感じる人でも、髪の毛のあるなしを価値基準とするなら自分が優越意識を持つことができます。

確固たる自分への自信のなさを、「ハゲ」という言葉を使って他人を攻撃することでごまかしているのだと思います。はけ口を求めているだけです。ぱっとしない自分を棚においてのうっぷん晴らしです。

「ハゲ」という言葉で揶揄することで、相手を貶め自分が優越感を味わいたいのです。手軽な見下しのための用語が「ハゲ」だったのだと思います。

つまり、からかったり馬鹿にしたりする方も、本当は心が弱く自信がないのです。





※このコラムの中では敢えて「ハゲ」という言葉を使っています。


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シリーズ
日本人がカツラをかぶる訳、カツラを嫌がる訳 7/12
(ハゲとカツラに関する日本人の意識の考察)

1 日本人のカツラはここまでかというほど、細かいところまで気にする
2 小さい頃から使われる「ハゲ」という言葉
3 男性が人目を気にする相手は実は女性なのではない
4 ハゲることへの恐怖感
5 日本人男性がカツラをかぶる理由
6 日本社会は「恥の文化」を持つ
7 劣等感と優越意識 ←
8 カツラが嫌われる理由
9 人間は若くありたいと思うし、かっこよくありたいと考えるもの
10 新しい潮流も出てきている
11 カツラが世間に認められる鍵は女子高生や女子大生が握っているかも
12 カツラショップの店長として思うこと


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