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新聞・雑誌紹介

福岡の元気な企業家に聞く!

2007年 秋 独立行政法人 雇用・能力開発機構


魅力的な経営者

明日を拓く未来を創る


パネリスト 有限会社ウィズ 代表取締役 宮崎弥生氏

池元 まずは自己紹介と会社概要をご紹介ください。

宮崎 有限会社ウィズの代表取締役の宮崎弥生と申します。

オーダーメイドのカツラをインターネットで販売しています。

「オーダーメイドのカツラをどうやって売るの?」とよく聞かれますが、インターネットはあくまでも有限会社ウィズをお客様に知っていただく手段であり、オーダーメイドのカツラをお客様へご案内する手段でしかありません。

東京、大阪、名古屋をはじめ、石川、札幌、もちろん福岡など全国17店舗の理容室・美容室と提携していますので、お客様には最寄りの理容室・美容室をご紹介し、そこで頭部の計測やどんなヘアスタイルにするかなどのカウンセリングを行います。

理容室・美容室で計測された型をオーダーシートとともに福岡に送っていただき、それをチェックした後、その型を基にインドネシアの工場で制作します。

一本一本手植えする方式をとっていますので、出来上がりまでに約1カ月程かかります。

その後、完成したカツラを再度日本に戻し、理容室・美容室でお客様にフィッティングしていただき、カウンセリングしたヘアスタイルにカットするシステムとなっています。

ですので、インターネットはお客様にカツラを知っていただく入り口にしかすぎません。

カツラとの出会いは本当に偶然でした。

まさか自分がカツラ屋さんになるとは全く思ってもみませんでした。

もともと私は携帯電話の会社に勤めており、その後インターネットのプロバイダー、ネット接続するための会社に職替えしました。

そのとき、インターネットの便利さや可能性に触れ、り95年かり96年頃には会社案内をメインとしたホームページの作成代行業をしていました。

そのうち技術も発展し、ホームページビルダーなどのソフトが出てきたので簡単にできるだろうと思われることも多く、実際には手間がかかるわりには売上にはつながらず、食べられない日々が続きました。

そんなある日、たまたま参加した異業種交流会で偶然カツラに詳しい方と出会い、「それだったらカツラ売ってみれば?」と言われ、そのとき初めてカツラがどんなものかを知り、今に至ったわけです。

ちなみに、一般的なカツラの値段をご存知ですか? 価格帯もさまざまですが、大手会社だと男性用(自然でばれないカツラ)1個が40~80万円もします。

何かあったときの保険として1、2個はスペアがあったほうがいいのではと勧められ、結局1回の購入で100万円くらいになります。

当社では、脱毛した部分をちょっとカバーする部分カツラならば14万8千円で、すっぽり被る全体を覆う全カツラでも16万8千円で販売しています。

今まで多額のお金を費やしてきた方からすると、とても安い価格だとよく言われます。

池元 御社のホームページのコンテンツ「納得の価格」にも書いてありますが、カツラはロコミでは売れません。

まさか「ぼくの使っているカツラは良いからあなたに紹介しますよ」なんて言う人はいないですよね。

まさに一対一の商売。

だからこそ、カツラの認知度を高めるために大手メーカーはCMなどの宣伝にかなりの費用をかけているわけです。

宮崎 カツラ自体の価格というよりは、カツラを知らしめるためのコストがかなりかかっていると言えます。

大手メーカーはテレビでCMをバンバン売って、資料請求や電話を促す広告戦略に莫大な費用をかけています。

また、一等地に直営店を構えているために、場所代、人件費などの膨大なコストが製品であるカツラ代に反映していると思われます。

池元 カツラの耐久年数ってどのくらいですか? 宮崎 カツラは実は消耗品です。

靴もそうですが、毎日ずっと履いていれば汗も出るし、雨が降ったら雨水もしみ込み泥もつくといったように、手入れをしなければ長く履けるものではなくなってしまうと思います。

オシャレで着けるというよりも毎日着用し体の一部になっているユーザーが実際には多いので、そういうケースでは汗も出れば毛も抜けるため、耐久年数は2、3年と思われます。

池元 カツラを2個100万円ほどで購入し、2、3年で買い替えるために、『車を一台乗せて歩いているのと同じだ』というような表現をよくされますよね。

宮崎 冗談ではなく「今までに500万円、1,000万円使いました」というお客様も いらっしゃいます。

そういったお客様からは「私は頭にマンションを乗せて歩いています」、「私はフェラーリを乗せています」と言われたこともあります。

当社の価格はそういったお客様からは驚きの価格設定で、「騙されてもいいから一回試してみよう」と思って来られるケースもあります。

池元通常インターネットで販売する場合は受注後郵送という流れですが、御社のビジネスで面白いなと感じたのが、一人ひとり頭の形状が異なるので個別で型を取るオーダーメイド方式です。

それは、ユーザー側の不便、不満を解決する策でもあり、たいへん有効的だと思われます。

丁寧にサランラップを使って型を取るとお聞きしたのですが。

宮崎 サランラップとセロテープを使って頭部の型を取ります。

型取り機の場合部分カツラなら使えないこともないのですが、すぽっと被るタイプのカツラだと全部をカバーできないので、頭部にフィットするサランラップを使って型を取ったほうがきれいにできる上、頭部に馴染むカツラができます。

池元 先ほど全国に17店舗提携先の理容室・美容室があるとお聞きしましたが、お客様が最寄りの理容室・美容室を訪ねて型を取るにあたって、カツラ対象のお客様のための営業時間はどうなっていますか?

宮崎 カツラのお客様はプライバシーをすごく気にされます。

人が並んでいる横でカツラを外すことに心理的に抵抗がありますので、プライバシーを確保した状態で型を取る必要があります。

そうなると、個室がある、もしくは理容室・美容室の営業時間外などプライバシーに配慮することが条件となってきます。

池元 美容師が測定した型が福岡に送られて、その後工場に注文されるわけですよね。

宮崎 通常の時間外に売上が発生する、それだけ稼働率があがるわけですから理容室・美容室にとってもプラスになります。

池元 インドネシアの工場から完成したカツラを日本の理容室・美容室に送られ、フィッティングし、ヘアスタイルを整えていくわけですよね。

宮崎 自分の髪の毛はどんどん伸びますよね。

通えるお客様であれば提携先となる理容室・美容室でその後もカットをするので、顧客獲得にもつながっています。

池元 プライバシーも確保され、カツラ完成後のアフターフォローもしても.らえるので、お客様にとっても安心できるシステムですね。

また、その理容室・美容室向けの講習会を行ったり、インドネシア工場の雇用にも一役かっているわけですね。

宮崎 工場自体は当社の直営ではありませんが、2006年12月にインドネシアの工場と契約しました。

カツラ生産のため遠い国で何十人かのスタッフの生活を支えていると思うと感慨深いものがあります。

池元 インターネットとカツラから普通イメージするものとは異なり、構造化、システム化されているのにびっくりしました。

たしか、工場も最初は別のところでしたね。

宮崎 実は、初めは中国で作っていましたが、品質や納期などの問題が浮上し、いろいろ苦しんだ末、中国との契約を止めました。

あちこち試した結果今のインドネシアに決めました。

池元 ホームページ上ではカツラ体験モニターの映像を動画にて発信していますが、モニターになった方が若いですし、暗いイメージもなく明るいですね。

宮崎 型取り、カウンセリング、カツラ完成、フィッティング、カットなどの流れを分かりやすくビデオにて公開していますので、かなり安心してお申し込みいただけると思います。

池元 先ほどきっかけの話をしていただきましたが、異業種交流会で言われたためとカツラとの出会いも唐突だったように思われますが、異業種交流会でのことをもう少し詳しくお聞かせください。

宮崎 その当時は食べるのに本当に困っていました。

たまたま出会ったのがカツラでした。

まさか自分がカツラを取り扱うとは思ってもみなかったので、いろいろ調べていくうちに実際使っていた人にインタビューする機会がありました。

「1個作るのに80万くらいかかってしまい、年収の半分近くを費やしたこともあります」、「カツラのためだけに働いていました」などの声が聞け、またインターネットで調べていくうちにカツラで悩んでいる人が多いことも知りました。

それだけカツラで悩んでいる人がいる=需要があるのではないかと思い、カツラ販売をやってみようと決断しました。

たまたまカツラを取り扱っている関西の理容師さんと知り合って、やってみましょうということになり今に至るわけです。

池元 カツラはどちらかと言えば「贅沢品」や「格好つけるため」などが一般的なイメージだと思いますが、女性の方の場合は若干違うわけですよね。

宮崎 実は、当社のお客様でも半分くらいが女性です。

円形脱毛症、抗癌治療などの影響でカツラを必要としている女性が多いのが現状です。

多少脱毛してきても男性ならば社会的に変に思われたりしませんが、女性は髪がない状態では外は歩けません。

歩けるかもしれませんが、本当に勇気のいることだと思います。

池元 ホームページにも医療用カツラということでご紹介されていますが、カツラと聞いて単純にイメージするものと随分違った展開になっていますね。

宮崎 私がはじめる前も男性の50代から60代の方がカツラの対象だろうと思っていましたが、はじめてみるとカツラユーザーの半分を女性が占めてきたので意外でした。

池元 1995年や96年に個人の業者がホームページを作っているところはほとんどなかったのではないかと推測しますが、先駆けだったこともあって最初の頃は好調だったのでは? その後、後発が出たり、技術的にも高いレベルが要求されはじめ、職替えを考えている最中に偶然カツラと出合ったわけですね。

普通なら「えっ、カツラ!?」と懸念するところ、いろいろ調べたり、実際にカツラを使用している人にインタビューするうちに需要を発見でき、ビジネスとして広がり始めていったわけですね。

今後も大注目であり、ますます成長していくことを楽しみにしています。

それでは、企業理念を教えていただけますか?

宮崎 お客様はもちろんのこと、取引先やスタッフ、ウィズ自体もハッピーであること。

「お客様第一主義です」と言いながらも自分たちが食べていけないと続かないし、幸せにはなれないと思っているので、誰もが幸せになる仕組みを作っていきたいと考えています。

取引先である理容室や美容室にも当社にもメリットがあるよう、そしてお客様にも低価格で良いものを提供というメリットがあるよう、誰にでもメリットがあるから幸せだと思っています。

池元 社会的に意味のある仕事をされている方は多くて、多種多様な会社がありますよね。

ところが、その会社がなくなるという事態が発生したときに従業員はもとより、一番困るのはお客様だと思います。

例えば、介護事業分野でも大手企業が実質上なくなり、介護サービスを受けていた末端でのユーザーは明日からどうすればいいのか路頭に迷う状況が出てくるわけですね。

そんな中、御社は自分たちも利益を出していく運営方法をとりながら、その商品を使っているユーザーも幸せになれるというのは、企業のあり方としても、ビジネスの仕方としても素晴らしいことだと思います。

宮崎 時々お客様から「なくなったら困ります」と言われますが、良いサービスを提供し続けるためにも、無理することなく適正な価格で販売するよう心掛けています。

池元 今、従業員は何名いますか?

宮崎 私を含めて4名です。

女性スタッフが2名、男性スタッフが1名。

池元 それぞれどんな仕事をされていますか?

宮崎 正社員が1名、パートが2名です。

本当に小さな会社なので、何でもやってもらっていますが、大まかな役割分担としては女性スタッフが総務と会計を、男性スタッフが得意のホームページ制作をしています。

また、カツラのオーダーやチェックはスタッフ全員でできる体制をとっています。

池元 今後採用する計画はありますか? だんだん売上が拡大していくと今の人数では不足するとか、今までは外部の協力で行っていたものが自社での消化となった場合、採用する基準やどんな人材を求めていくか、期待する人材像などありましたら、簡単にお話ししていただけますか?

宮崎 小さな会社なので「言われたことだけやります。言われるまで何もしません」では絶対に困ります。

自ら気づいて行動する人が必要。

また、少人数なので電話応対やメール返信などは全スタッフで行います。

良い印象を与えるという点では、明るさや積極性などが求められます。

そして、商品がデリケートなだけに思いやりがあって気遣いができる方でないと困ります。

池元 商品は物なので物として扱うと思いますが、その商品がどんな思いを込めて、どういう工程で作られているかを考えたときに雑に扱えないでしょう。

そういったところですよね。

宮崎 あとはもう一つ、運がいい人です。

池元 運がいい人は空気を変えてくれるのでよいですね。

それでは、現在のスタッフ、これから採用する人材をどう教育・育成していくかをお聞かせください。

宮崎 インターネットを使っていますので、インターネットを使えるようになることは重要です。

疑問があったらすぐに聞いて欲しい。

あるパートの方はインターネットをほとんど使えない方でしたが、15人面接した中で一番感じが良く素敵な方だったので、その方を採用しました。

勤勉さや積極性などをはじめ、気遣いがあるよう、思いやりがあるように指導・教育することはすごく難しいと思いますが、インターネットの技術は簡単に教えることができます。

池元 人との接し方、広く大雑把に言えば『人間の魅力』が重要ということですね。

御社は技術というよりも人間性、素質に比重を置いている点では新鮮でした。

池元 今抱えている課題についてお話いただけますか?

宮崎 少しずつでいいので大きくしていきたいと思っています。

大きくしたいと思わなければ衰退の一途をたどるのみ、このままでいいやと思えば落ちるだけですし、何が起こるか分からないので、徐々に徐々に、去年よりも今年、今年よりも来年といったように拡大していきたいと考えています。

そのためにも代理店を増加することが重要となってきます。

代理店である理容室や美容室数の増加が増収につながります。

あと、この頃は競争相手も増えてきたので、数あるカツラ店からいかにして当社を選んでいただくか…。

品質やサービスはもちろん、当社を選んでいただくためのプランニングも大切だと考えています。

また、より良いサービスを提供するためにも、サービスの質の向上を目指して、自社だけでなく代理店である理容室や美容室まで含めた範囲で人材を育成することも大切です。

代理店が顧客を獲得するわけではないので、乱立させようとは考えていません。

代理店である理容室や美容室にはお客様が望む、喜ぶ、プラスになるサービスをしてほしい。

そして、集客するのは私たちの役目だと思っています。

代理店には、技術力やサービスの質はもとより店長さんの人柄などが非常に問われます。

池元 そういう意味では時間も手間もかかる作業ですけれども、今までと同じようにこれからもウィズは発展し続けると感じています。

【質疑応答】

会場 ホームページを拝見して気になった『バリとジョグジャカルタの世界遺産巡り』『ウイッグ・かつら大学校』の2点の事業内容や関連性などについてお聞きしたいと思います。

宮崎 当社は製造工場がインドネシアにありますが、工場を視察したときに工場から6時間ほど車を走らせた観光地"ジョグジャカルタ"を訪ね、そこでの出来事を綴ったのが『バリとジョグジャカルタの世界遺産巡り』です。

当社のホームページは男性用、女性用、医療用やカツラに関するページを別ページ構成しています。

別ページにすることで検索エンジンにひっかかりやすくすることが狙いです。

『ウイッグ・かつら大学校』は数あるコンテンツの中の一つで、カツラやウイッグの基礎知識や手入れ方法、Q&Aなどカツラやウイッグに関するさまざまな情報をわかりやすく紹介しています。

会場 即戦力を要求する時代にあって、インターネットが使えなくても採用する例があると聞いてびっくりしました。

私もホームページ関連の仕事をしている関係上、作ったものがすぐにアクセス数アップにつながることはなかなか難しいとは思いますが、御社のアクセス数、アクセス解析などを行っていらっしゃるのかなどについてお聞かせいただけますか?

宮崎 99%がインターネット経由のお客様です。

一日あたり200人くらいアクセスのサイトが複数あります。

男性は「カツラ」、女性は「ウイッグ」「医療用カツラ」などで検索することが多いので、検索ワードも考慮し、SEO対策も万全です。

アクセス解析はGoogleAnalyticsなどのソフトを使っています。



この記事『福岡の元気な企業家に聞く!』は、かつら取扱い歴20年以上のウィズのスタッフが執筆しお届けしています。


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