脱毛症悩む女性 一人じゃないよ

2015年9月3日 西日本新聞

脱毛症悩む女性 一人じゃないよ
西日本新聞


座談会、かつら試着やメークも

脱毛症などで髪を失った女性たちの集いが5日午後1時半から、福岡市中央区天神2丁目の警固神社境内の多目的室で開かれる。外出時にかつらを使う人は多いが、女性にとっておしゃれの一つである髪形を変えにくく、知られるのを恐れて人間関係も築きにくいなど、特有の悩みがある。孤立から抜け出してほしいと、当事者たちが九州初の集いを企画した。合言葉は「一人じゃないよ」。

対象は、突然髪が抜けたり、生えてこなかったりする円形脱毛症や無毛症、抗がん剤による脱毛などに悩む女性。眉やまつげまで抜けてしまう人、自然に治る人、一生付き合わなければならない人と症状はさまざまだ。日本皮膚科学会によると円形脱毛症は自己免疫疾患とされ、50~100人に1人の割合で発症する。

集いは「ウィグホ・フェスin福岡」。会場では、悩みや体験を共有し合う座談会のほか、さまざまな形の医療用かつらを試着できるため「ウィッグ放題」との意味を込めて名付けた。専門の美容師がかつらの髪形のアレンジ方法や、落ちにくいメーク方法も伝授する。

開催のきっかけは、東京都豊島区の歌手、増田はるよさん(42)が昨年、脱毛症である自分の写真を載せたブログを立ち上げたことだった。同じ症状の女性から反応が相次ぎ、今年5月に都内で開いた集いには80人が参加。福岡市の女性から「九州でも」と請われ、同市のかつらメーカーの協力も得て実現した。

開催を働き掛けた同市の会社員女性(29)は「それぞれが一歩踏み出すきっかけになれば」と期待する。

1歳で髪が抜け、多発性円形脱毛症と診断された。運動部だったため高校卒業までかつらを着けずに過ごした。就職と同時に着けると新たな悩みが生じた。「ばれていないか」が常に気にかかる。「髪形変えないね」という同僚の一言にも笑ってごまかす。女友達との旅行も行けない。恋人の前でもかつらを外せない。「結婚、出産という人生は私にはないと思っていた」

転機は、一昨年にネット上で福岡近郊の脱毛症の女性たちと知り合ったことだった。小学生から40代まで約30人。育児中の女性とは実際に会い、「将来をあきらめなくていい」と感じた。今では恋人にもそのままの自分をさらせる。

女性は「内にこもりがちになっている人に、仲間とつながって情報交換して、自信を取り戻してほしい」と参加を呼び掛けている。

参加費2千円。子連れでの参加も可能。申し込みはウィズアルファ。


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