円形脱毛症・男性かつら体験レポート

円形脱毛について、病院・薬・相談

円形脱毛症・男性かつら体験レポート

円形脱毛が始まり、進行し広がり始めてから４年が経っていました。

とにかく相談する事も恥ずかしいし、何でこうなるのか分からないことが腹立つばかりで、脱毛のことは誰にも言えませんでした。

同業者にも、｢最近頭薄くなっていないか｣と聞かれるようになりました。

そのときには、｢そんな事ないよ、整髪剤を多めに塗ったからそう見えるだけだ｣と言い訳のように言い返していました。

もうこの頃は、頭頂部あたりにある脱毛が５００円玉位になりました。

また、毛量も人目にもわかるよう薄くなってきていたので、髪で覆って隠す為に整髪剤を使っているようなものでした。

そんなある日、頬のかみそり傷が化膿し皮膚科へ行く事になったのです。

化膿した箇所は「ほくろ」と診断され、また、びっくりでしたが、｢ほくろ｣除去のレーザー治療を受けることになりました。

そのとき、医師が私の頭皮について教えてくれたのです。

私の頭皮を見て｢いつ頃から始まったの?｣と聞いてきました。

私は自分の経験した脱毛の経緯をざっと話しました。

するとその医師は笑いながら言い返してきたのです。

「大きな間違いをしているよ｣
「あなたの頭皮は、まず洗髪し過ぎです」
「水分どころか、デキモノになり化膿していて赤く腫れている所があるよ」

その医師からは、典型的な円形脱毛症と診断されました。

｢ステロイド剤で完全に炎症を治してから治療しないと、ここまできたら市販薬では無理だよ、育毛剤と内服薬を併用しながら治療しないと治らないよ」と告げられました。

その時の治療内容は、｢ほくろ｣がメインだったのでそれ以上言われませんでした。

｢ボキッ｣と音が鳴るくらい心が折れました。

ちなみに費用を聞くと、治療費と治療薬はかなりかかるようでした。

おまけに治療期間は結構長くなるとの事で、頭皮治療の実態を知って、益々危機感と絶望感を感じたのを覚えています。

ステロイド治療薬の名前を教えて頂きましたが、治療や薬の全部には保険が効かないようで、また親の治療費もあるので経済的に難しく、治療はできないなと思いました。

それに加えて恥ずかしさもあり、現在もそうですが、これ以降どこの医者にも訪ねることはありませんでした。

医者に行かないと決めた私には、現状を打破する為には独自の方法を作るしかありません。

薬やその成分を調べるようになり、個人輸入をする事で外用薬の使用が始まりました。

さらに、ここでも失敗し続ける要因があったのです。

医者からの処方薬は何日間続けなさいと明示されていますが、個人購入では、当然、何も処方期間がない訳です。

どう使うかは自分で判断しなければなりません。

効果は何ヶ月目で現れるのか、効果がなければ次の対処法はどうするのか。

難解なことばかりでした。

おまけに継続性に欠けていた私は、脱毛の脅威を知りながらも薬を使うことを忘れる事がありました。

頭皮への治療効果が出ないまま、私は、薬の副作用である初期脱毛だけを体験する事になってしまいました。

改善するどころかじわじわと悪化の道をたどったのでした。

それから２年、世の中ではインターネット環境も良くなりジェネリック薬品の進化し、また関税の緩和が広がり、また円高が進み始めていました。

変わりない頭皮状態に「これではダメだ、完全にツルツルになってしまう」という恐怖感に襲われた私は、新たな薬を試そうと思うようになりました。

必死にインターネットで情報を集め、健康診断で血液検査(肝臓)をし、異常がないのを確認してから、薬の服用を始めるようにしました。

今では、薬を個人輸入を手伝ってくれる企業も多くなり、安全・安価な薬も断然楽に手に入れることができるようなりました。

しかし、その頃の海外の薬は、発ガン性の製品が多く出回っていると噂されており、服用を敬遠されている時代でもあったので、私自身も内服薬の個人輸入は慎重になっていました。

それでも早く毛髪を取り戻したい焦りで、ネットの書き込みで効果がある薬を購入することにしました。

副作用は心配でしたが、服用して大丈夫そうだったので購入を続ける事にしました。

しかしながら、個人輸入は治療していく上で困難な事がありました。

個人輸入する薬には条件があり、一回で複数購入できる薬と出来ない薬があったのです。

注文・入金の確認をしてから１０日程かかる事を頭に入れて購入をしなければなりません。

この計算をおろそかにすると、服用が途切れてしまい、効果が出にくくなるのです。

途切れてしまうとやり直しが必要となり、いつまでも薬と長いお付き合いをする事になってしまいます。

早く毛髪を取り戻したいのに、４ヶ月服用しては注文するのを忘れたりすることが続きました。

忘れると、有効な効果は現れず、相変わらずで変なジレンマの日々に続きます。

落胆・希望を繰り返す魔のループ状態に陥ってしまうのです。

もしかしたら、心底には薬のことを信頼しきっていなかった事が、そうさせたのかもしれません。

この時も頭皮の進行は遅くなっているものの、円形脱毛は薄く広がり続けていたのです。

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