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かつらウィズの理念・思い

日本人がカツラをかぶる訳、カツラを嫌がる訳

※このコラムの中では、あえて「ハゲ」という言葉を使っています。

通常、ハゲという言葉は薄毛や脱毛した状態を揶揄する言葉であり、マイナスの言葉です。

ハゲというのは、一般的に人を攻撃したり見下したりするときに使われる言葉のように思うので、かつらウィズとしてはこのハゲという単語をホームページでは使用しておりません。
しかし、このコラム内では、ハゲという言葉を使わないとリアルな日本人の意識や現状がお伝え出来ないと思い、あえて「ハゲ」という言葉を使用しております。
不快に思われる方もいらしゃるかもしれませんが、何卒ご理解いただけますと幸いです。



夜更かしすると、髪が早く伸びるって本当?

ハゲとカツラに関する日本人の意識の考察 ※

カツラWithは、ネットショッピングの黎明期である2001年よりカツラのネット販売専門店を運営してきました。

2001年より現在に至るなかで、カツラを取り巻く環境はずいぶん変わりました。少しずつ社会が変容していって、そしてお客様の考え方も徐々に変わってきたとは思います。

それでもまだやはり、カツラに関して世間では偏見がありますし、お客様も人からどう思われるかに対して注意を払っているのです。

そもそも日本で、なぜ「ハゲ」そして「カツラ」がこんなにも異端扱いされるのでしょうか?

なぜ日本人(今回は男性にスポットを当てています)がカツラをかぶろうと思うのでしょうか、そしてカツラを嫌がるのでしょうか?

その背景について考察して行ってみようと思います。




シリーズ
日本人がカツラをかぶる訳、カツラを嫌がる訳




1 日本人のカツラはここまでかというほど、細かいところまで気にする

現代の日本はハゲを気にする文化

カツラWithの製品は、インドネシアと中国で生産しています。

工場の担当者からよくいわれることがあります。

「あなたの会社から来るカツラの注文は、指定が細かすぎる」と。

私たちは、海外の担当者から嫌味を言われようが嫌われようがものすごく細かいことを要求します。

海外工場にとって、弊社はとてもめんどくさいお客さんであると思います。

でもなんといわれようが、とことん要求していきます。だって日本のお客様は非常に細かいところまで気にしますから。

日本人の好むカツラは、自然さが第一なのです。

お客様は毛の生え方、毛の流れ、毛量、もみ上げの形などなど挙げていったら切りがないほど気にされて要望されます。

例えば白髪の量ですが、耳の近くと後ろのほうだけは15%でその他の部分は10%でというよう細かいな注文はざらです。

日本人はとにかく繊細で要求が細かい!世界各国からの注文を受ける工場の担当者に聞くと、日本からの注文、特に弊社からの注文がダントツで細かくてめんどくさいそうです。

私は常々、「日本人を満足させる製品を作ることができれば、世界中からどんな注文が来ても大丈夫だよ。だから日本人相手に練習して自然な製品を作ってね」と言ってカツラ工場の担当者をなだめています。

大変だけどお願いねとなだめすかして、他国の注文よりも余計にお金を払って作ってもらうのが日本人向けのカツラなのです。

なぜ日本人のお客様は細かいことが気になるのか。

それはやっぱりカツラだとばれたくないからだと思います。

そしてそれは人の目を気にしているからです。髪の毛のことで他人から口出しされたくないからです。



2 小さい頃から使われる「ハゲ」という言葉

子供のころから馬鹿にすることを始める

以前、電車の中で遭遇した2人組の小さな男の子達の会話に愕然としたことがあります。

2人は同級生の子の噂話をしていて、「ハゲ」という言葉を連発して笑い転げていたのです。

びっくりしました。こんな小さなときからハゲという言葉で人を揶揄しているのだなと改めて気づいたのです。

子供が何気なく使う友達を攻撃する言葉ですが、子供はまだまだ人前で言っていいことと言っちゃいけないことを学習しきってはいないため平気で使ってきます。

テレビで見たり、大人が話しているのを聞いたりして覚えたのでしょうが、子供は残酷だからストレートに出してきます。

人を揶揄する言葉の中で子供が言いやすい言葉は、「馬鹿」と「ハゲ」なのではないでしょうか。

親も子供の言動をたしなめる時に、生まれつきの身体的な欠点は言っちゃいけないと教えます。

髪のことは他の身体的な悪口の言葉よりも軽い感じがしますので、「ハゲ」という言葉は子供が言いやすいのでしょう。

「ハゲ」は、大人になったときにも最も使いやすい嘲笑の言葉の一つになっているように思います。



3 人目を気にする相手は実は女性なのではない

男性同士でのからかい

男性は結構人目を気にしています。弊社ユーザーから聞いた話では、どちらかというと男性からのからかいや陰口がきつく感じ、実は同性である男性の目がかなり気になるのだというのです。

ことあるごとに髪の毛の話題を出され、執拗に髪の毛が薄いことを仲間内で笑いのネタにされて、さらに女性のいる前でもいじられて嫌な思いをしたという男性は多いです。

表面は冗談だという名目にして、触れられたくない話題をわざわざ人前でされからかわれることがしばしばあるとのことで、実はこの同性のからかいが屈辱的で耐えられなかったとたくさんの男性のお客様から聞きました。

あまりの執拗さに怒りを顕わにすると「冗談に反応するなんて格好悪いな」と表面上は逃げられるそうです。遊びだよと銘打っているので、からかわれる側はまじめに怒ること封じられてしまうのです。

その上、現代では外見に関することで取り乱すのはこれまたかっこ悪いという暗黙の了解もありますから、いやいやながらもピエロのように嘲笑にも笑って返す対応が求められるのだそうです。

引け目と負い目を助長するような言動を繰り返されても反論もできにくい状況で、じゃれあいの言葉遊びで親密さを出しながらじわじわと攻撃されるのです。

からかわれる側は心がずたずたで屈辱感が相当強くなり、この男性達からの嘲笑を逃れることを真剣に追い求めるのだそうです。「ハゲ」は、大人になったときにも最も使いやすい嘲笑の言葉の一つになっているように思います。



4 ハゲることへの恐怖感

ハゲることへの恐怖

矢野経済研究所の2016年8月発表のデータによると、2015年度の日本国内のヘアケア市場(毛髪業、植毛、発毛・育毛剤、ヘアケア剤の合計)は事業者売上高ベースで、4,383億円だったそうです。

内訳としては、毛髪業市場1,402 億円、植毛市場41億円、発毛・育毛剤市場672億円、ヘアケア剤市場2,268億円とのことです。

特に、植毛そして発毛・育毛剤市場が好調だそうで、これは髪が薄くなることを恐れて対策をしておこうとする人が多いことを表しています。

薬事法で規定され薄毛を改善すると効果を謳うことができる発毛・育毛剤とは別に、ヘアケア剤の中には育毛を促すことを目的に作った育毛シャンプー(化粧品として分類され販売されている)という存在も含まれています。

このヘアケア市場での売上げ状況を見ていると薄毛に関連する予防商品がいかに隆盛を極めているか読み取れます。

弊社はカツラ屋さんですが、来店する20歳代の男性で中には、どう見ても髪はふさふさで一見カツラなんて全く必要がないような方がいらっしゃいます。

来店時に話を聞いてみると、友達から以前からかわれた言葉でトラウマになって自分は薄毛であると信じ込んでいる男性や、父親が薄毛だったので自分もいつかハゲると思っているので今からカツラを作っていていつハゲてもいいように準備しておくという男性も結構たくさんいるのです。

男性のハゲることへの恐怖感はすざましいものがあるなと女性の私はびっくりすることがしばしばです。



5 日本人男性がカツラをかぶる理由

日本人男性がカツラをかぶる理由

髪が抜けている部分をカバーするために利用する用品が「カツラ」です。

ハゲている状態を一瞬で変えることができる優れもののグッズなのですが、世間ではカツラに対して賛否両論があります。

「なぜカツラを使うのか」を弊社の現役カツラユーザーを対象にして探ってみました。

弊社は、お客様がご購入後にどういう感想をもったのかを尋ねるアンケートを行っています。

今までに2000通近く頂いた中で多い感想は、下記のようなものになっています。

「自分に自信が持てるようになり積極的になった」
人目がだいぶん気にならなくなった」
ふけてみられなくなった」
「ハゲていることをあまり気にしなくなった
「若いころの自分を思い出した・若返った気がする」
前向きになり外出が増えた」
「以前より気軽に女性にアプローチできるようになった」


上記とは別に、弊社のお客様にカツラを買いにくる男性のお客様が、一番最初にカツラを買ったのは何歳くらいのときかという調査を行ったことがあります。

一番多かったのは30歳代前半でした。弊社のお客様は乗り換えのお客様も多かったのではっきりはわからないのですが、20歳代後半から30歳代前半にかけてが男性顧客のカツラをはじめて導入した時期でした。

30歳前後というのは就職して数年たち、お金もできてきたところです。仕事も覚えある程度任されるようになる年代です。また、20歳代の後半は結婚することを意識する年代でもあります。

内閣府発表によると日本人の平均初婚年齢は、2011年時点で、男性が30.7歳(女性が29.0歳)だったとのことです。(参照 平成25年度『少子化社会対策白書 (旧少子化社会白書)について』)

異性に対しても自信をもってアプローチできるようにと導入しようとしているのかと思います。

これらの調査結果と今までにカウンセリングをした多くのお客様の話の内容を合わせると、カツラを買う人は「自信を持つこと」をカツラに求めているのだなと思います。


日本人がカツラをかぶる理由

1.人と違わないようになるため
 (人の目を気にしないようになるため、自分を人の中傷から守るため)

2.自分の容姿に満足したいため
 (若い自分、かっこいい自分、自己肯定感を求めて)

3.異性にモテるため



6 日本社会は「恥の文化」を持つ

日本社会は「恥の文化」を持つ

カツラを使う男性の深層心理として、髪に関して人目を感じないようになりたいと思っていることが推定できます。

髪がないのは人と違い恥ずかしいのでカツラを使って補うというのです。

「恥ずかしい」という感情に日本人の考え方は左右されがちです。日本人は人のことを気にする、そして人から自分がどう思われているのかをとても気にする民族のようです。

そして日本人は人と違うことや人から外れることをとても嫌うという特性も持っていますよね。

日本人の感じる「恥ずかしい」という意識はどこから来ているのでしょうか?

恥ずかしいという感情の植え付けは、最初は親から行われます。

日本では、親が「みっともないからやめなさい」「そんなことしたら人に笑われますよ」「世間に顔向けができない」とかいって子供を叱ることが結構ありますよね。

普段の生活でしつけと称して親が子に教え込む事柄が、子供にとって大きな影響となります。

小さなころのしつけ教育そして自我が芽生えた後の学校等で友人関係にもまれる中で人と違うことを恥ずかしいと思うよう刷り込まれていくのでしょう。

アメリカの小学校で授業参観をしたことがあるのですが、アメリカ人の子供はわかってようがわかっていまいが手を上げて自分の意見を言います。小さなころから自分を表現することが当たり前なのです。

多民族の集まりであるアメリカではまず言わなければわからないので自分の主張をしっかりします。他人とは考えに違いがあることが当たり前という前提なのでとにかく何が何でも話すのです。

それに比べ日本人の子は、やっぱり控えめで自分の答えにある程度自信がないと手を挙げません。間違うことを恥と感じるから気軽には手が挙げられないのです。恥ずかしいと思いあまり自己主張をしないのが日本人なのです。

日本文化を説明した「菊と刀」という本で米国の文化人類学者ルース・ベネディクトは、日本文化を外的な批判を意識する「恥の文化」であると述べていますが、確かに恥ずかしいという感情が日本人の意思決定に大きく影響しているのを感じます。

私達日本人は奥ゆかしくあまり自分の感情を表にはっきりとは出しませんし、人と違うことや目立つことを恥ずかしいと思ってしまう傾向が明らかにありますよね。

私達日本人は現代でも無意識に人と同じであることを望み、外れてしまうことを恐れるのです。

日本人はもともと農耕民族で、集団で農作業をやらないと収穫をお得ることができなかったため、ほかの人が自分をどう考えているのかその心を探ることが重要なことだったから今でも人のことを気にするのではというのです。

他人と協力していかないと生きていけない村社会に生きていたときのなごりなのではないかと言われています。



7 日本語は人のことを気にする言語

日本語は人目を気にする

日々使う言語によって国民性は現れるようです。日本語というのは、敬語という特徴的な話し方を持ちます。この敬語という日本語特有の話し方をすることが、日本人の考え方に大きく影響しているようです。

日本語は主語を省略できるのですが、(英語と比べて)日本語は敬語が圧倒的に豊富だからです。 会話で主語が必要ないということは、自分が考えていることが主体ではなく、周囲との関係において文脈そして表現内容が決まるということです。

「私はこう思う!」というのではなく「周りも含めほとんどみんな、こう思っているみたいですよ」というのが日本語の話し方なのです。

日本人は会話するときに自分と相手との関係性を重要視します。

お互いに相手の立場を見極めて、それにあった立ち位置で話すため、会話のときに選ぶ語彙を変えなければなりません。話すときに、年上であるかどうかやお互いの立場がどうかということを考えることがとても重要です。

自分と相手の間の尊卑、優劣を考えざる得ないのです。普段使っている言葉がこのようだと、当然考え方にも影響がでてきますよね。

立場を尊重する言葉を使う日本人は、常に他人との関係性を考えなければならなく、常に自分の立場を気にするのです。「人を気にする、人からどう思われるのか気にする」のは、私達が使う日本語という言語によるところも大きいのかも知れません。

そしていつも自分の立ち位置を確認している私達日本人は、だから人間の優劣や恥ずかしいという感情に敏感なのかも知れません。



8 劣等感と優越意識

劣等感と優越意識

ドイツの市場調査会社GfKがドイツ、メキシコ、日本など22カ国・地域で27000人に行った外見に関する満足度の調査リポート結果では、自分の外見への満足度が最も低かったのは日本だったそうです。

自分の外見への満足度はその国での社会心理を示しています。日本人は、コンプレックスを持ちやすい国民といえるでしょう。

人の評価が気になる、人と違いがあることを恐れる国民性を持つ日本人。

いつも人と自分の優劣を比較しており、物事の判断基準が「自分がどう思うかではなく、人がどう思うか」である。

そんな傾向が日本人にはあり、それゆえに確固たる自信がなく劣等感を持ちやすいのかも知れません。

そして日本人は、自分が見下されない様に必死で自分を守って生きているのかも知れません。

コンプレックス意識が強く、自分が他人から見下されることを恐れて、自己防衛のために先に人を見下して優越感を得るというようなことで自分の意識の安定させようとしているのでしょう。

大人社会では、ちょっと少数派である「ハゲた人」を蔑むことで、からかう方は自分を高いところに置きたいのです。

自分がどう思われているか不安で仕方ない、自分の現状に自信を持てない。その不安を埋めるために、「ハゲ」という言葉で攻撃する側の人は、他人を馬鹿にするという行動を取って自身の安泰を保つというようなことを無意識でやっているのでしょう。

髪は顔の真上という最も目立つ場所にあり、あるかないかはっきりとわかります。「ハゲ」は、大人になって一部の人だけがだんだん失うものですし、ふけて見えるようになり容貌の変化がわかりやすいので区別する尺度として利用しやすいのでしょう。

競争の激しい男性社会では特に、「ハゲ」という用語は人を貶めるための便利な言葉になっているよう思います。

他の価値基準ではかなわない相手に、「ハゲ」という言葉を持ち出してきて自分に優越意識を持とうとしているのでしょう。

ハゲることは、お金がある人でも偉いといわれる立場の人でもあらがうことができません。

反対にお金持ちであるとか社会的地位というような基準では自慢するものを持ってない人でも、自分を高い位置に置くための材料として「ハゲているかどうか」は利用できるのです。

例えばお金や学歴といった基準で普段虐げられていると感じる人でも、髪の毛のあるなしを価値基準とするなら自分が優越意識を持つことができます。

確固たる自分への自信のなさを、「ハゲ」という言葉を使って他人を攻撃することでごまかしているのだと思います。はけ口を求めているだけです。ぱっとしない自分を棚においてのうっぷん晴らしです。

「ハゲ」という言葉で揶揄することで、相手を貶め自分が優越感を味わいたいのです。手軽な見下しのための用語が「ハゲ」だったのだと思います。

つまり、からかったり馬鹿にしたりする方も、本当は心が弱く自信がないのです。



9 カツラが嫌われる?

かつら・ウィッグ台スタンド

「カツラ」に抵抗感を持つ人も多いのですが、「カツラ」も「ハゲ」と同じ位置づけだからです。

「ハゲ」をカバーするのが「カツラ」なので、「カツラ」はやっぱり人を馬鹿にするために使う揶揄の言葉になっているよう思います。

美容として化粧で化けること許される女性とは違い、男性は外見を気にしているのではと周りの人から思われることにも抵抗感があるのでしょう。

男性は特にプライド意識も強いです。ハゲを気にしていると周りの人から思われることも嫌というのもあるようです。自信がない人と思われたくないのかも知れません。

また、日本人は儒教の影響なのか、清貧であることや潔いことが好まれます。「カツラ = ハゲを隠すもの」であり、隠すことは潔くないし嘘つきであるという論調です。

近頃では、下手に髪の薄さを覆って補うよりも、さっぱり見えるスキンヘッドのほうがいいのではと考える人も増えてきています。

スキンヘッドは昔はかたぎではない人の髪型というイメージだったのが薄れてきたからというのも理由のひとつでしょう。

スキンヘッドは清貧で潔いというイメージにも近いです。カツラは足すもので、スキンヘッドは引くものです。

カツラはお金が必要そうですが、スキンヘッドは剃るだけなので安そうに感じます。

スキンヘッドは、バブル崩壊以後に財布がさみしくなった日本人の感覚にマッチしてきているのかも知れません。

また、日本人は人がどう考えるかを気にして、「ハゲ」に近いイメージがあり劣等感を強く感じるように思われている「カツラ」よりすっきりしているよう思える「スキンヘッド」の方がましと思うのでしょう。

カツラを着けるという選択のほうが、スキンヘッドより勇気がいるのではないかと思います。

スキンヘッドにしたという方が「めんどくさいから切った」とか言って、その髪型にした言い訳が立ちやすいですよね。

カツラの方がわざわざ足す方なので、「あえてやったということはよっぽど気にしているからだろう」と人々は思うのかもしれません。

カツラの方が費用もかかりますし、導入時の言い訳も考えなければならないので、使おうとするにはきっとハードルが高いです。

カツラはスキンヘッドにするよりメンタル面での強さが要求されるのかも知れません。困難に立ち向かいたくないという方は、言い訳が楽なスキンヘッドの方が良いと思うのではないでしょうか。



10 人間は若くありたいと思うし、かっこよくありたいと考えるもの

人間は若くありたいと思うし、かっこよくありたいと考えるもの

女性だけではなく男性だって当然、外見がよくなりたいと考えています。外見がよく見えることは異性にもてることにもつながります。

また、自分自身の心の満足にもつながります。

カツラをはじめて装着して鏡を見た男性は「昔に戻ったみたい」というせりふをよく言われます。

若かったときの自分を思い出してうれしくなっているのです。「10歳は若返った!」と満面の笑みになる方がほとんどです。

人目を考えずに、自分だけの感覚だったら、ほとんどの人はカツラをかぶった自分をいいと思うでしょう。自己満足度は高いはずです。

だけどやっぱり人がどう思うのか考えてしまうのです。人から何か言われたくない・・・ 男性は特に人からの評価を気にするのです。



11 世間の風潮が変われば

人の目が気になる


髪がある自分のほうが心地よいと思っているのですが、やっぱり日本人男性が気になるのは「人がどう思うか」です。

人目がどうしても気になります。

人が「カツラ」に対して寛容であれば、装着したいと思う人は多いはずです。

日本人のことわざでも「出る杭は打たれる」とか「長い物には巻かれろ」というものがあります。日本人は多数派に従っているのを良しとしているようです。

人から外れないことが大切と思っている日本人は、周りに認める人が増えれば、受け入れるようになるのです。

現行のカツラユーザーの方に聞くと、カツラをかぶった自分の姿は気に入っているのだが、それが世間に受け入れられるかどうかがの心配の種であり、カツラデビューは結構ハードルが高かったというのです。

世間の人はどう思うかがとても大事と思う日本人です。

世間の考え方が変われば、髪型のバリエーションを楽しむための道具として「カツラ」はもっと人々に受け入れられるようになると想像できます。



12 新しい潮流も出てきている

おやじバンド

実は、男性で周りの人にカツラのことをカミングアウトしながらカツラを使う人も出てきています。

きっと世間が多様化してきており、いろいろな価値観があるということが受け入れられるようになってきたからでしょう。

ネットを見渡せばいろいろな人がいるんだなとわかりますし、今までタブーと思っていたことにも寛容になってきたからでしょう。

大人おやじのバンド活動等の自分の熱中する遊びのためにカツラを利用するというような人達もいます。



服にあわせて髪型を使い分けるという風に女性が髪をアレンジするのと同じ感覚で複数のカツラを使い分けている人もでてきています。15年前にはほとんどなかった姿勢です。

ファッションとして捉える人も結構でてきいるようです。

男性のファッションアイテムとして「カツラ」が位置づけられるには、人目を気にする日本人には、多くの人から受け入れられると感じることが必要でしょう。


「ハゲ」や「カツラ」に関しても、きっと近い将来にイメージが変わるだろうなと考えています。髪で悩んでいる人が悩まなくていい状態になればいいなと願っています。

この分析がその流れを作る一助になればいいなと思います。



13 カツラが世間に認められる鍵は女子高生や女子大生が握っているかも

女子高生・女子大生がカツラ普及の鍵を握っている

近頃はファッションウィッグやエクステを使うことが広まってきており、若い女の子達は女子のためのファッションウィッグに対して抵抗はなくなっています。

そしてそれが大人の女性へも反映してきていて、シニアの女性の間にもウィッグの使用が広がってきています。。

若い女子がウィッグを受け入れたことで、次は若い男性にファッション用のメンズウィッグが普及してくる兆しもあります。


ここではまず、アイテムの名前が「カツラ」でなく「ウィッグ」であるということと、「ハゲ隠し」ではなく髪型のバリエーションを増やすためやイメージアップのためというファッション用途ウィッグとして出回ることが大切です。

男の子用のジャニーズ風のメンズウィッグが出回るようになれば、若い男性がかっこいい髪になるようウィッグをかぶることに抵抗はなくなってくるでしょう。

そしてそれは上の世代にも影響が出てくるはずです。そのときは隠すカツラではなく、大人のお洒落のためのウィッグという位置づけで出てくるのではないでしょうか。



14 カツラショップの店長として思うこと

カツラもオシャレアイテムになったらいいな

今回、創業以来初めて「カツラ」そして「ハゲること」についての考察を書いてみました。

文章に「ハゲ」という表現をたくさん入れたのですが、こんなにこの「ハゲ」という言葉をサイトで使ったのは初めてです。

私達は業者なのでお客様の意識を分析公開するのは失礼なのではないかとずっと考えて、考えていることを出すことができなかったことです。

私達が「ハゲ = 嘲笑」と考えていると捉えられたり、コンプレクスをビジネスにしていると批判されるのが怖かったのです。

私はカツラ屋さんを15年間やってきて、いろいろなお客様に出会いさまざまなお話を聞いてきました。

お客様の髪がないことの苦しみや心の叫びをたくさん聞いたので、どうにかできないかなと本当にずっと思ってきました。

カツラ屋さんというのはもちろん業務としてやってはいますが、自分達のやっていることがお客様の悩みを軽減したり生活の助けになればいいなと本気で思ってやってきました。

ずっと「カツラ」が男性にとって服やメガネや時計とかと同じようなオシャレアイテムになればいいなと思っていました。

「カツラ」が特別なものでなくなるなら、お客様の抵抗感が減り髪の悩みが軽減できるかなと思うからです。

時代は変わってきています。創業した15年前と明らかに人々の考え方は変わってきています。今なら世間の意識はちょっとは変わるのではないかと感じるのです。

以前は、整形手術も一般的にすごく抵抗感がありましたが、「プチ整形」というネーミングで一挙に抵抗感が薄れて人々に受け入れられるようなったようです。

今はハゲそしてカツラは疎まれています。でもあとちょっと経てば、また人々の意識は変わるでしょう。

だって、150年前にはちょんまげが普通だったんですよ。

ファッションの移り変わりを振り返ると、あの時代はとても変なものが流行っていたなと感じることがあります。

今考えると当時こんなのよく着ていたなとびっくりするようなものがあるのです。

多数の人がいいと思っていたものも廃れるし、世間の意識は変わるのです。

人の気持ちなんてだんだん移り変わってくるものなのです。今の基準で人目ばかり気にして悩むほうが馬鹿らしいかもですね。





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この記事『日本人がカツラをかぶる訳、カツラを嫌がる訳』は、かつら取扱い歴20年以上のウィズのスタッフが執筆しお届けしています。


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