抗がん剤治療や円形脱毛症などによる脱毛をカバーするために使用する「医療用ウィッグ」。
治療に伴って必要になることも多いため、
「医療用ウィッグの購入に健康保険は使えますか?」
「保険が適用されれば、自己負担を少なくできますか?」
というご質問をいただくことがあります。
現在、医療用ウィッグの購入費は、公的な医療保険の給付対象とはなっていません。
そのため、病院で受ける保険診療のように、公的医療保険による自己負担割合で医療用ウィッグを購入することはできません。
ただし、お住まいの自治体によっては、医療用ウィッグの購入費の一部を助成する制度があります。
国立がん研究センター「がん情報サービス」でも、医療用ウィッグは公的医療保険の対象となる診察費や検査費、治療費などとは別にかかる費用として案内されています。
医療用ウィッグは公的医療保険の対象になる?
現在、医療用ウィッグの購入費は、公的医療保険の給付対象とはなっていません。
医療用ウィッグは、抗がん剤治療などの副作用や円形脱毛症などによる脱毛をカバーするために使用されますが、診察や検査、手術、薬物療法などのような保険診療の費用とは取り扱いが異なります。
そのため、医療用ウィッグを購入する際には、基本的に購入費をご自身で負担することになります。
国立がん研究センターでは、公的医療保険等の対象となる費用として診察費・検査費・入院費・手術・放射線治療・薬物療法などを挙げる一方、医療用ウィッグは「それ以外にかかるお金」として案内しています。
医師や病院からウィッグを準備するように言われた場合は?
抗がん剤治療などを始める際に、医師や看護師などから、脱毛に備えて医療用ウィッグを準備するよう案内されることがあります。
しかし、医療機関から医療用ウィッグの準備をすすめられた場合でも、それによって購入費が公的医療保険の給付対象になるわけではありません。
治療に伴って必要になった医療用ウィッグであっても、現在は公的医療保険を利用して購入する制度にはなっていません。
公的医療保険とは?
公的医療保険とは、病気やケガなどで医療機関を受診した際に、対象となる医療費の一部を公的な保険から給付する制度です。
日本では、会社員などが加入する健康保険、自営業者などが加入する国民健康保険、一定の年齢以上の方を対象とした後期高齢者医療制度などがあり、原則としてすべての国民がいずれかの公的医療保険に加入する「国民皆保険制度」が採用されています。厚生労働省も、公的医療保険制度を国民皆保険制度のもとで運営しています。
公的医療保険の対象となる診療では、年齢や所得などに応じて患者さんが自己負担分を支払い、残りを公的医療保険が負担します。
ただし、病気や治療に関連して必要になる費用が、すべて公的医療保険の対象になるわけではありません。
公的医療保険の対象になる費用
公的医療保険の対象となるものには、例えば、
- 診察
- 検査
- 入院
- 手術
- 放射線治療
- 薬物療法
などがあります。
一方、治療に伴って必要になる費用であっても、すべてが公的医療保険の対象になるわけではありません。
国立がん研究センターでは、差額ベッド代や文書料、交通費、日用品代、医療用ウィッグなどは公的医療保険の対象とは別にかかる費用として案内しています。

医療用ウィッグには自治体の助成制度があります
医療用ウィッグは公的医療保険の対象ではありませんが、お住まいの自治体によっては、購入費の一部を助成する制度があります。
対象となる方や助成金額、申請期限、必要書類などは自治体によって異なります。
国立がん研究センターでも、がん治療を受けている方のウィッグ購入費について、助成制度を設けている自治体があることを案内しています。
医療用ウィッグをご購入される際には、お住まいの都道府県・市区町村に利用できる制度がないか確認してみることをおすすめします。
Withでも、確認できた医療用ウィッグの助成制度を地域別にご紹介しています。
詳しくは『医療用ウィッグ助成金・補助金制度』

民間の医療保険では給付されることもあります
ここまでご説明した「公的医療保険」と、個人で加入する生命保険や医療保険などは別のものです。
公的医療保険とは別に、個人で加入している民間の生命保険や医療保険などでは、商品や特約によって医療用ウィッグの購入費が給付の対象となる場合があります。
給付の有無や条件は保険会社や契約内容によって異なりますので、ご加入の保険会社へご確認ください。
医療費控除とは別の制度です
「健康保険」と「医療費控除」は、それぞれ異なる制度です。
医療用ウィッグは公的医療保険の給付対象ではありませんが、「医療用ウィッグの購入費は医療費控除の対象になりますか?」というご質問も多くいただきます。
医療費控除については、国税庁の一般的な案内では医療用ウィッグについて一律に対象になる、または対象にならないという取扱いは示されていません。
詳しくは『医療用ウィッグに医療費控除は適用されるの?』
医療用ウィッグと健康保険についてのまとめ
現在、医療用ウィッグの購入費は、公的医療保険の給付対象とはなっていません
そのため、保険診療の自己負担割合で医療用ウィッグを購入することはできず、基本的には購入費をご自身で負担することになります。
ただし、自治体による医療用ウィッグ購入費の助成制度や、民間の医療保険の商品・特約などによって費用の負担を軽減できる場合があります。
医療用ウィッグをご検討の際には、利用できる制度がないかあわせて確認してみることをおすすめします。
| 参考情報 本ページは、厚生労働省および国立がん研究センター「がん情報サービス」など、公的機関が公表している情報を参考に作成しています。公的医療保険や各種支援制度は変更される場合がありますので、最新の情報は各関係機関へご確認ください。 |












