特に髪の長いウィッグをお使いになる女性から良く頂くご質問が、「毛絡み」について。一度ウィッグの髪の毛が絡んでしまうと、ほどくのもとても大変ですし、もしほどくことができても、一度絡んでしまった髪の毛は、その後も絡みやすくなる傾向があります。このページでは、なぜウィッグの毛が絡むのか?の原因と、毛絡みを起こしにくくするにはどうしたら良いか?という方法をご紹介いたします。

髪の毛の構造と、毛絡みが起こる理由

まずは、簡単な髪の毛の構造のご説明とともに、「なぜ毛絡みが起こってしまうのか?」を見ていきたいと思います。人毛は、「キューティクル」と呼ばれるうろこ状の細胞に覆われていて、拡大すると下の図のようになっています。

健康なキューティクルに覆われた髪
健康なキューティクルに覆われた髪

整った、健康なキューティクルに覆われた髪の毛は、このようにささくれなどが無く、美しい状態です。しかし、キューティクルは紫外線や、摩擦、乾燥、その他カラーリングなどによって傷み、ささくれたり剥がれたり・・・ということが起こります。

傷んだキューティクル
傷んだキューティクル

キューティクルが傷んでささくれてしまった髪の毛は、上の図のようなイメージです。整ったキューティクルの状態に比べて、がさがさとして乱れている状態なのが良くわかります。このようにキューティクルがささくれてしまうと、髪の手触りが悪くなるだけでなく、髪の毛のささくれ同士が引っかかり、絡み合ってしまいます。これが、「毛絡み」です。

毛絡み防止には、乾燥・摩擦に注意

髪の乾燥・摩擦は極力避けましょう!

ウィッグの髪の毛が毛絡みを起こしにくい状態をキープするためには、乾燥と摩擦には要注意です。摩擦による静電気は、キューティクルを中途半端に剥がしてしまうので、ウィッグの髪が傷むのです。効果的な予防策は、髪の摩擦を避けることです。

まず、日常生活の中で髪をこすらないように意識することが静電気対策として重要です。また、ウィッグのシャンプーの際に濡れた状態の髪の毛をゴシゴシと擦ると、キューティクルが傷つく原因になりますので、ウィッグは必ず「くぐらせ洗い」をしましょう。

ウィッグのシャンプー方法
ウィッグのシャンプー方法

ウィッグのシャンプーは、洗面器に張った水にシャンプーを溶かし、泡立てたシャンプー液にウィッグをすっとくぐらせる方法が最適です。

ウィッグのシャンプー方法」について詳しく見る。

冬場は特に注意が必要な季節です

季節でいうと、特に冬場は空気が非常に乾燥していて、髪の毛の水分量が失われ、傷みやすくなります。また、冬場の寒い時期は、マフラーやタートルネックのセーターを着る機会も増えてくるかと思います。そのような洋服と髪の毛先が擦れると、人毛のしなやかさが失われて、毛絡みしやすくなります。寒い時期の防寒はとても大切ですが、薄着の季節よりも少し、「髪と衣類の摩擦を避ける」ということを意識して頂くと良いと思います。

ウィッグと静電気防止
ウィッグと静電気防止

髪に優しいヘアブラシを選びましょう

最後に、ブラッシング時のブラシについてです。ナイロン製のブラシは静電気を起こしやすいので、静電気除去ブラシまたは、豚毛などの静電気が起きにくい天然素材のものがお勧めです。一度絡んでしまうと、絡み癖がついてしまいますので、しっかり対策をとって、大切なウィッグを守りましょう。

ウィズで取り扱っている「ウィッグ用ヘアブラシ」は、人間工学に基づいた独自のデザインで、ブラッシング時の髪にかかる負担を軽減してくれます。手グシに近い感覚で、ブラッシング時に過度な負荷がかかるのを防ぎます。

ウィッグ用ヘアブラシ」について詳しく見る。

もしウィッグの毛が絡んでしまったら?

ウィッグの毛が絡んでしまった場合、驚いたり、慌ててしまうかもしれませんが、落ち着いて対処しましょう。焦って髪の毛を強く引っ張ったり、濡らしてしまうことは避けましょう。特に、毛絡みを起こした髪の毛を濡らすと、キューティクルが膨張して更に毛絡みがひどくなってしまいます。それでは、毛絡みの度合いに応じた対処方法をご案内いたします。

絡んでいる範囲が狭い・比較的絡みが軽度の場合

毛絡みを起こしている範囲が一部分であったり、絡み方が軽度の場合、ご自宅で対処することができます。方法としては、爪楊枝や竹串のような先の尖った細い棒を用意し、毛絡みを起こしている箇所を丁寧にほぐし、ほどいていきます。このとき、ウィッグの髪の毛を無理に引っ張ると脱毛してしまうので、注意してください。

また、ご自宅で毛絡みをほどかれる場合、必ずウィッグの髪が乾いた状態で行って下さい。よく、「濡らしたり、シャンプーやトリートメントを付けたほうが滑りが良くなって毛がらみをほどきやすくなるのでは?」と思われるお客様もいらっしゃるのですが、実はそうではありません。髪を濡らすと、キューティクルが開き、膨張することで、一層髪が絡みやすい状態になってしまうのです。

全体的にひどく絡んでいる場合

ウィッグを洗濯機に入れて洗ってしまった、毛絡みを起こしたウィッグを濡らして毛絡みが悪化してしまった・・・等で、全体がひどく絡んでしまった場合は、ご自宅での対処が難しいです。こういった場合は、ウィズ本部にて毛絡みをほどく修理を承っております。

お薬を使って傷んでささくれ立ったキューティクルを取り除き、髪の毛の状態を整えます。そうすることで、ささくれたキューティクル同士の引っ掛かり、毛絡みを解消します。ただ、修理は海外の工場で行いますので、1か月ほどお預かり期間を頂くようになります。万が一・・・というときに備えて、予備のウィッグをお持ちいただくと、安心かと思います。