着脱つれづれ日記13　カツラ珍事集・飲み屋編3

ルシアン・ルーレット

ここはとある学生街にある質素な居酒屋。

少ないポケットマネーで安い酒を飲みあった学生時代を懐かしみ、50歳前後の仲間は当時の同じ店で同窓会をしました。

実はこれもクラブ「群」OB会でのひとこまです。

「先輩、そろそろお願いします。」幹事君が耳打ちしました。

今日はルシアン・ルーレット。

そう、レンコン式の弾倉に1発だけ弾を装填して、代わりばんこに1回だけ引き金を引き、誰が昇天するかどきどきしながら楽しむゲームです。

ポケットから小さなレプリカ銃を取り出した僕は、皆によく見えるように弾倉に1発だけ弾を装填しました。

やる人は僕ひとりだから、1回そしてまた1回、銃口をこめかみに付けて死ぬまでガツン！と引き金を引きます。

こんな馬鹿な芸をやる団塊世代って（芸人を除いて）居るんだろうか。

観客の中には弾や火が出ると思う者もいて「痛そ…。」と言ってます。（火薬も弾頭も入ってないモデルガンだからもともと発射できない）

さあ、絶命の瞬間。「ガツン！」という撃鉄の金属音とともに頭が左に揺れて、カツラがポロン。光り頭が！

わあーっとどよめき、数人がカメラに収めています。ハゲ頭の中央に「む」とあります。

自宅を出る時、高校生の娘に墨で書かせておいたのです。

クラブ「群」だから「む」。サービス満点ハゲ頭！とうとう出たぞドアップ・ハゲ！

笑いと喝采を浴びました。

写真には後輩が説明を入れて構成してくれました。煙はウソ。レタッチです。

いろんな芸を披露しました。現役のクラブ学生も2人代表でこの会に参加し、大人しく座っていましたが、OBたちの光景を見て将来が不安になったことでしょう。