着脱つれづれ日記15　カツラ珍事集・飲み屋編5

ゼッタイ女の子に受けるヨ！

「ああ、もう飲めない。」

3軒ハシゴした僕たち二人は、新宿ゴールデン街入り口の石に腰掛けて、往来を行き交う群衆を、ため息ついて見ていました。

普通5軒はいけるのに今夜はダメだ。ぐったりだ。

「ヤア、もう1軒どう、可愛い子いるよ。キャバクラどう？」

キャッチボーイです。

「日本語うまいね。」

「日本人だもん僕。へっへ」と喧嘩好きそうな大男の黒人君。

鼻はぺっちゃんこで愛嬌があります。

以下はその時の会話です。

「いやもう飲めないんだ。色気もたくさん。」

「何言ってんの、お兄さん若いのに。3000円でいいよ今なら。」

「若くないよ、ほら。」

得意のカツラめくりでハゲ前半を見せる。紅潮した頭皮に夜 風が涼しい。

「アアッ！それ受けるよ、ゼッタイ女の子に受けるヨ！」

「いや、女の子にだけ受けなくても、男女万人に受ければよろしい。」

「ダンジョ、バンニン？」