男性かつら体験談
20代から薄毛に悩み、消極的な自分を変えるために部分かつらを着用。その結果は・・・?ランサーさん(30代男性)

かつらデビューはどうだった?ある日突然かつらにした?
私がかつらを付け始めてからもうすぐ7年になります。
初めてかつらを付けた時、私はまだ20代でした。
多少緊張しながらでしたが、かつらのメーカーに相談に行って実際にかつらを試着をさせてもらった時、かつらを付けているのが全く分からないほどの軽さにとても驚きました。
そして、ドライヤーの風を通すほどの人工皮膚の通気性の良さや、髪質や髪色の自然な感じもとても気に入り、すぐに購入を決めて、それから今までずっとかつらを付けています。
本当はかつらデビューに関しては、独り立ちして家を出てから、ひっそりと付け始めて、新たな人生をスタートさせるつもりだったんです。
正直に両親に相談して良かった
しかし、初めてかつらを購入したいと思った時、私はまだ就職浪人中でした。
アルバイトをしていましたが、あまり貯金はありません。
でも髪が薄いせいで学生時代に友人から笑われたり、女性に対しても消極的になってしまったり、就職活動でも自分に自信が持てず面接で失敗してしまったりと、つらい思いをしてきていたので、次の就職面接の時には絶対にかつらを付けて自分に自信をつけて臨みたかったのです。
そこで、私はかつら購入代を少しだけ援助してもらうため、まずは両親に相談をしました。
最初はまだ若い私がかつらを買うことに驚いていた両親でしたが、父も若い頃から髪が薄く苦労したようでだんだんと理解を示してくれました。
母も私が学生時代からつらい思いをしていることを知ると、快く援助を承諾してくれました。
やはり、これからかつらを付けて生きていくならば家族の理解はとても大事だと思います。
金額もそのとき購入したかつらは安い方のものでしたが、実際にはメーカーによっては100万円ぐらいするものもありますし、一度買ったらその後もメンテナンスが何回か必要となるので、結構お金がかかるのです。
家族に黙っていきなりかつらをつけていたら、きっと今ごろ、お互いによそよそしくなって疎遠になってしまっていたかもしれません。
でも、一番最初に家族に相談したことで、母も一緒になってかつらメーカーを調べてくれたり、父までも私の真似をしてかつらを買おうと私に相談したりしてきました。
おかげで、後ろめたさもなく堂々とメーカーに相談に行けたのです。
かつらデビューの日
そして、そこで出会ったかつらは本当に素晴らしく、今でも大切に付けています。
私のかつらは前髪と頭頂部をカバーする部分タイプのもので、作るのにあまり期間はかかりませんでした。
かつらが完成したと連絡を受けてすぐにメーカーに行き、実際に自分のかつらを付けてみると、まるで自分が生まれ変わったかのような気持ちになったのを覚えています。
そしてその日のうちに、まずは家の周りを一周してみました。
途中ですれ違う人から「あれっ?」といった表情をされないだろうか、とか「かつらなんかしてあいつ、バレバレだよね」なんて言って笑っていないだろうか、と内心ドキドキしながら歩きました。
自分自身、まだかつらの装着の仕方も慣れていませんし、「似合ってますよ。」と言ってくれているのはメーカーの担当者さんだけですし、本当に大丈夫なんだろうかと不安になったりもしました。
思い切って両親に借金をしてまでかつらを作ったのにも関わらず、家の周りをただ歩いただけでこんなにも不安になっている自分を思い出すと、その気の小ささに笑ってしまいます。
とりあえず当時も誰にも何も言われませんでしたし、今でも特に言われないので本当に思い切ってよかったなと思っています。
正直、こちらが思うほど他人は何も見ていない、というところでしょうか。
親友に”かつら”の着用を打ち明けた
そして、きちんと街に出て、知り合いにも会ってこのかつらへの反応を知りたいと思うようになりました。
学生時代に唯一と言ってもいいほど、私の薄毛についてバカにしなかった友人がいます。
他の友人は卒業と同時に疎遠になりましたが、彼とは連絡を取り合っていましたので、彼にだけは打ち明けようと思ったのです。
とえりあえず、電話では「多少雰囲気が変わったかも」とほのめかしておきましたが、実際に待ち合わせ場所に行ったとき、目の前に立ってもきょとんとしているだけで、私だと気づくのに数分時間がかかりました。
正直、かつらをつけた自分を両親以外の知り合いに見せるのはとても勇気がいりました。
笑われるんじゃないか、気まずくなってもう連絡を取り合わなくなってしまうんじゃないか、などまた色々と不安が募っていきました。
しかし、彼も最初こそ驚いていましたが見慣れてきたら、「いいね!若返ったじゃん!」「初対面だったらかつらだって全然分からないよ!」と褒めてくれました。
こういう単純な反応をしてくれるのが本当に一番嬉しかったです。
彼とは今でも連絡を取って仕事帰りに飲みに行ったりしています。
このように、私は両親と親友にだけかつらの事実を告げてかつらデビューを果たしました。
もし、これからかつらデビューを考えている人は、いきなりかつらを付けて知り合いに会ったりしないで、私のように少しずつ自分も周りの人もかつらをしている自分に馴らしていくというパターンが、一番スムーズにかつらに移行できると思いますし、心理的にも楽なのではないでしょうか。